脱炭素・低炭素化技術
2030年までに自社工業炉からのCO2を50%削減
(※)算出方法
1) 既設炉更新の場合:
既設炉のCO2排出量原単位との比較
2) 新設、増設の場合:
三建産業が過去10年間に納入した設備のCO2排出量原単位を基準として算出する
電化・カーボンフリー燃料の利用
オール電化溶解保持炉 Super-S-MIC
弊社独自の高効率ヒータを活用したオール電化のアルミ溶解保持炉です。
2010年に開発納入したS-MICシステムを更に進化させたもので、省エネ・高効率・大容量溶解を実現できます。

・高効率
・CO2排出ゼロ
・Just in time溶解
・オール電化
●主仕様
溶解能力 :1000kg/h
溶解保持量:4800kg
加熱方式 :電気抵抗式ヒータ(SAヒータ)
出湯温度 :680~720±3℃
●特徴
・高歩留まり
溶解負荷に左右されない安定した高い歩留まりを実現します。

・ダクト・集じん装置不要
ダクト・集じん装置不要でクール・クリーン+省スペースを実現します。

・オール電化でCO2ゼロ
オール電化の溶解ラインで工場からのCO2排出ゼロを実現します。

ハイブリッドメルター
バーナとヒータを併用する技術のハイブリッド(掛け合わせ)を特徴とするタワー型アルミ溶解保持炉です。
溶解室は従来のバーナ燃焼で価格を抑えつつ、保持室にSAヒータを採用することで環境負荷の低減や作業環境の向上に貢献します。

・省スペース
・高品質な溶湯
・操作性◎
・簡単な維持管理
●主仕様
溶解能力 :Max.600kg/h、Min.100kg/h
溶解室熱源:バーナ
保持室熱源:ヒータ
●特徴
・CO2低減の実現
保持室熱源を従来のバーナから、高出力・コンパクトな自社製SAヒータに変更しており、工場からのCO2排出量低減と高い省エネ効果を実現します。

・省スペース
保持室燃焼空間が不要で、設置面積を20%削減できます。

・酸化物の抑制
ヒータ採用により、従来よりも保持室雰囲気温度が低温となり、酸化物の発生を抑制できます。

SAヒータ
出力、効率、コンパクト性全てで他社製品を凌駕するオリジナルヒータです。
浸漬ヒータとしては国内最高出力です。

●主仕様
最大出力 :27kW
ヒータ径 :Φ32mm、Φ55mm
質量 :約5kg、約25kg
●特徴
・コンパクト、高出力
他社製ヒータと比べ、太さ、本数50%DOWNでも同じ出力をキープできます。
炉体がコンパクトに仕上がる分、炉体放散熱を低減でき、機器点数が少ないので予備品管理も行いやすくなります。

・こんなところに使えます!
- 保持室の熱源に
- 溶解炉の溶湯保持に
- 汲出室に
- めっき炉の補助熱源に
カーボンフリー燃料の利用
●アンモニア燃料
弊社は産学4機関と連携し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)のプロジェクトとして採択された 「アンモニアを燃料とした脱炭素次世代工業炉の基礎研究」に取り組んでいます。
●水素燃料
弊社は水素燃焼技術に関する共同実証実験等へ参画しています。
また、自社内にも水素燃焼バーナ付帯のテスト炉を設けて水素燃焼炉の設計指針をまとめています。
今すぐできる脱炭素
現有技術での脱炭素取り組み一覧
No. | 省エネ技術 | 適用炉種 | 期待省エネ効果 | アイテム |
---|---|---|---|---|
1 | 排ガス高度利用 | 全炉種 | 5-50% | リジェネ、レキュ、レキュバーナ、材料予熱(T6) |
2 | 精密流量制御 | 全炉種 | 5-7% | 個別流量制御(ICC) |
3 | 製造プロセス統合 | 全炉種 | 60% | ブリケット溶解、IDEX |
4 | 精密炉圧制御 | 全炉種 | 5-10% | 炉圧・ドラフト調整ダンパ、メカニカルシール |
5 | 溶湯循環 | アルミ溶解炉 | 5-10% | 循環装置 |
6 | 冷却水損失低減 | 加熱炉、熱処理炉 | 5-15% | 無水リンテル・仕切壁、ワイヤードブランケット、無水ローラ |
7 | 炉壁放散熱量低減 | 全炉種 | 2-5% | 溶解炉、保持炉汲出室、WDS、断熱塗装 |
8 | 材料形状サイズ最適化 | アルミ溶解炉 | 5-10% | 材料破砕 |
9 | 台車高速化 | 加熱炉、熱処理炉 | 1-3% | INV駆動 |
排ガス高度利用
排ガス高度利用により省エネルギーを実現できる様々なタイプのバーナをご提案可能です。
仕様温度域や炉種等にあわせて、最適な提案を致します。


マルチポート型リジェネバーナ
(特許)

集中式レキュペレータ(スタック型)
精密流量制御
ガス・エアの流量をより精密に制御することで実効空気比を改善し、燃料消費量を削減することができます。
・個別流量制御
ゾーンを細かく区分して流量制御を行うことで、実効空気比を改善できます。

・ICC(※)システム
リジェネバーナにおいては、さらに精密でメンテナンス性の高いICCシステム(※)を搭載可能です。
(※)ICC = Individual Combustion Control by Integral Precision Flow Control System(精密流量制御による個別燃焼制御)の略
冷却水損失低減
バッチ式加熱炉の間口リンテルや、連続加熱炉の炉内仕切壁、ポストパイプ等を高断熱に変更することで、1200℃等の高温域で用いられる冷却水による熱損失を最大100%削減可能です。

バッチ式加熱炉
間口リンテルの無水化

連続式加熱炉
炉内仕切壁の無水化

連続式熱処理炉
炉内ローラの無水化

連続式加熱炉
炉内ビーム、ポストの無水化
環境関連技術・製品
脱炭素関連技術・製品
当社独自の高効率ヒータを活用したオール電化のアルミ溶解保持炉です。 2010年に開発納入したS-MICシステムを更に進化させ、省エネ・高効率・大容量溶解を実現したオール電化の溶解保持炉です。

・高効率
・CO2排出ゼロ(※)
・Just in time溶解
・オール電化
- 当社は産学4機関と連携し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)のプロジェクトとして採択された 「アンモニアを燃料とした脱炭素次世代工業炉の基礎研究」に取り組んでいます。
- また、当社は水素燃焼技術に関する共同実証実験等へ参画しています。
省エネルギー関連技術・製品
当社は1970年に日本で始めてセラミックスファイバーブランケットを採用した省エネルギー型工業炉を建設し、 その後次々と新しい燃焼技術や廃熱回収技術を開発し、工業炉の省エネルギーを推進してまいりました。

省エネルギーの対象となる要素は概ね次の3項目に集約されます。
- 炉体設計(コンパクト化、断熱強化、水冷など雑損失の削減)
- 廃熱回収(レキュペレータ、リジェネバーナなど)
- 燃焼制御(燃焼空気比制御や炉圧制御、ヒートパターンの最適化など)

●アルミ熱処理炉のコンパクト設計
炉体の極小化により放散面積25%削減し、省エネルギー、省スペースを達成しています。

●炉体の高断熱化
耐火材の軽量化により蓄熱損失と放散熱量が飛躍的に軽減されました。

代表的なCFブロック


従来の耐火材

●水冷損失の低減
連続加熱炉のスキッドパイプ、ポストパイプを高断熱に変更して冷却水損失を30%削減しました。また、大型鍛造加熱炉のリンテルを無水構造にすることで冷却水損失をゼロにしました。

大型鍛造加熱炉を完全無水化

連続加熱炉のスキッドを断熱強化
レキュペレータ内蔵型バーナは集合レキュペレータ方式に比べ熱ロスが少なく、台車式熱処理炉で約15%の省エネルギーを達成しております。
マルチポート型リジェネレーティブバーナ(特許)は火炎の分散により炉内温度の均熱性に優れ、個別流量制御との組合せで安定した省エネルギー効果が達成できます。


マルチポート型リジェネバーナ(特許)

レキュペレータ内蔵型バーナを採用した熱処理炉
●個別流量制御システム
個別流量制御はあらゆる状況の変化に対して個々のバーナを最適に燃焼させる制御システムです。 特にリジェネレーティブバーナの制御おいては、炉内O2濃度を低減し、燃焼ブロワーや排気IDFの消費電力を大幅に削減できます。
●ヒートパターンの適正化による省エネルギー
当社の新オンオフ制御は、ヒートパターンとプロセス温度の偏差を縮小する機能やゾーン分割を自動的に変更し燃焼のムリ、ムダを改善します。